フランクミュラーコピーブランド創設初期に生産された2851ケースは、現在もフランク ミュラーを象徴するケースフォルムのひとつ。そして、長期間に渡ってカレンダー調整を必要としないパーペチュアルカレンダーもまた、1990年代初期にフランク ミュラーが技術力を誇示する機構として用いていた。そんな経緯から本作は、“外装”と“メカ”のどちらからでもブランドの歴史を感じることができるタイムピースといえる。
ビザン数字を絶妙なバランスでレイアウトしたホワイトマット仕上げの文字盤は、ケースの四隅に向かって放射状に傾斜している。この立体感こそ、トノウ カーベックス最大のハイライトだ。またインダイアルには、月・日付・曜日・月齢・4年周期の閏年の表示を備える。テクノロジーが進化した現在には電波やGPSを使ってこれらを正確に示すクオーツが存在するが、アナログな機械式ムーブメントで表示するのだから複雑さは想像を越えるものがある。
縦45×横30mmというケースの中に、100年の時を正確に刻み続ける超絶なメカニズム。時計の三大複雑機構に数えられるこのパーペチュアルカレンダーについて、時の創造者であるフランク ミュラーは“人生を共に語る時計に相応しい”と称え、自身のブランドの最高峰に据えているのだ。 |